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358話

私は胡静を見つめながら言った。「あの動画を提供した人を責めるべきではないよ。むしろ、感謝すべきだ」

胡静はひと呼吸置いてから答えた。「あの人があなたを助けてくれたという点では感謝すべきかもしれないわ。でも私の立場からすれば、どうして感謝できるっていうの?」

「もし彼が無音の部分を用意してくれなかったら、どうなっていたと思う?」と私は言った。

「あ……」胡静は一瞬固まり、それから頷いた。「確かに、そうね。じゃあ、その動画は保存しないで、私にくれない?」

「ダメだ」と私は言った。「周りの友人や同僚に説明するのに必要なんだ。君に渡したら、僕はどうすればいい?」

胡静は歯を食いしばった。「じ...