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295話

珊々はやはり泣き止み、青月を見つめている。

青月は苦笑いを浮かべた。「いいよ!」

「おじさんも行っちゃダメ」珊々は頬を膨らませる。「客間なんかいやだもん。新しいお部屋がいい。さっき見たあの大きなベッドで、ママと、それからお姉ちゃんと一緒に寝る」

「あなた...珊々!」青月の表情が変わり、非常に困った様子だったが、珊々に怒ることもできなかった。

珊々は口を尖らせ、また泣きそうになる。

「はいはい、泣かないで。お姉ちゃんが約束するわ。全部約束する」萍児は急いで珊々の背中をさすりながら、青月に向かって言った。「もういいじゃない、青姉さん。珊々を泣かせないで。私たちで寝室のベッドで寝ましょう。志遠兄さ...