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274話

その時、外から両親が雪かきをする音が聞こえてきた。

私と萍児は服を着て起き上がり、洗面を済ませると、萍児は母の雪かき手伝いに外へ出た。

「萍児、もう少し寝ていなさいよ。山の人は冬は遅く起きるものだし、今日のお客さんもそう早くは来ないわ」と庭から母の声が聞こえた。

「大丈夫よ、お母さん。もう目が覚めたから、一緒に雪かきするわ」と萍児が言った。

村の習わしに従って、今日もお客さんをもてなす日だった。

私と萍児は家に2日滞在し、その間ずっとお客さんをもてなし続けた。

三日目には新婦の里帰りがあった。

私は萍児に付き添って彼女の実家へ行き、一日過ごした。

四日目、私たちは江城へ戻った。

江城に戻ってか...