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20話

「アーフォン、大事を邪魔しないで、まずは原稿に集中しましょう。夜になったら時間を作るから、ゆっくり話しましょうね」藍月は笑いながら言った。

「夜はまたあの老いぼれとポーカーをするんだろ?どこに時間があるんだよ」

「今夜はあるはずよ。総編集長は山登りで疲れるし、夜は送別会で飲まなきゃいけないから、飲んだらポーカーどころじゃないわ。それに、今夜はあなたの原稿も審査しなきゃいけないの。これも彼が江城に視察に来た証になるわ。いい子だから、原稿を書き始めなさい。お姉さんが付き合ってあげるから」

私は頷いて、パソコンの前で作業を始めた。

藍月はお茶を一杯注いでくれると、静かに隣に座って新聞を読み始...