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104話

私の胸がドキッとした。萍儿が見送りに来るということは、青月を見ることになる。私はずっと萍儿に青月が同行することを話していなかった。萍儿も聞いてこなかったし、もちろんそんなことを聞くとも思っていなかっただろう。

「いいよ、自分で門まで行ってタクシーを拾うから」と私は言った。

「ダメ、絶対に送るわ」萍儿の口調はとても断固としていた。そして名残惜しそうに私を見つめ、「私の殿方が江南へ行くのに、どうして見送らないことがあるの?」

萍儿がこれほど強く言うので、私もこれ以上断れず、一緒に出てタクシーを拾いに行った。

午前7時30分、私と萍儿は集合場所に到着した。

ワゴン車がすでにそこに停まってい...