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984話

「入っていいですか?」と許灵が澄んだ目で見つめてくるのを見て、王博は断りづらくなった。

「許灵、入っていいよ」

王博はもう隠すのをやめ、ドアを大きく開けて許灵も招き入れた。幸い、羅馨は機転が利いていて、外の物音を聞くとシャワーをすぐに止めていた。

「二人とも軍事訓練はないの?」

王博はドアを閉めず、早く楚蔓たちに対応して帰らせようと思い、開けっ放しのままテーブルに向かった。許灵はテーブルの前に立ったまま、小さな手を胸の前で爪をいじりながら、もじもじと王博を見ていた。一方、楚蔓は家の主でもあるかのように、すでに席に着いて出前を開け始めていた。王博は彼女のこの図々しさに言葉を失い、思わず額に手を...