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973話

「ロマの完璧な胸元に散らばった薄紅色の指の跡と、その上に乾いた唾液の痕跡を見つめながら、王博は心の中で賞賛と達成感を感じていた。この乱れた光景はすべて自分の傑作なのだ!

「降りなさい!」突然明るくなった灯りにロマは慌てふためいた。さっきまでは暗闇が隠れ蓑になっていて、王博の動きが激しすぎても少なくとも目に障らず、心理的に自分を納得させることができていた。しかし今や明々とした灯りが自分の裸の身体を照らし出している。

それが彼女には耐えられなかった。心の中にふつふつと怒りが湧き上がってきた。王博が灯りをつけたことに腹を立てているのか、それとも先ほどの暗闇の中での自分の沈溺に腹を立てているのか分...