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830話

「それに比べて、王博はとても素直だった。最後の思いを胸に、手を揃えて動かし、少しの容赦もなかった。王博の動きに合わせて、羅馨はますます声を出さなくなり、小さな顔を枕に埋め、両手も枕の両端をしっかりと掴み、必死に自分の意識をコントロールしていた。むしろ王博の方が彼女が窒息してしまうのではないかと恐れ、手で彼女の頭を枕から持ち上げた。

長時間の息苦しさで、羅馨の頬は真っ赤になり、息を止めていたせいなのか、情熱のせいなのか区別がつかなかった。顔は赤い布のようで、唯一白く見えるのは彼女の唇だけだった。

この時、羅馨は唇をきつく結び、下からの快感に崩されて声を出すことを拒んでいた。長らく愛を交わして...