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608話

「ここにしよう」と、突然、王博たちの耳に、小石の敷かれた小道の脇にある茂みの近くから、男の興奮を隠しきれない声が聞こえてきた。続いて、甘ったるく色っぽい女の声が「草だらけじゃない、どうやって寝ろっていうの」と言った。

「大丈夫、こっちに乗ってきなよ」男の声は少し焦っていた。

「でも、蛇とかいないかしら?」女の声が心配そうに言った。

「蛇なんているわけないだろ、ベイビー。早く来てよ、遅くなったら寮に入れなくなるぞ」男の声が急かした。「せっかちね」

言葉の後には、衣服を脱ぐ音が聞こえた。馬鹿でも彼らが何をしようとしているか分かった。王博はからかうように羅淑嫻を見た。彼女は軽く舌打ちをして、...