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513話

陳依依は一撃が決まらないと、素早く体勢を立て直し、足の怪我も構わず両手で攻撃を仕掛けた。幸い王博は並の狼ではなく、すぐに身を低くして再び避け、そのまま陳依依の白い太ももを抱え込み、彼女の両足を押さえつけた。陳依依の体は宙に浮き、あっという間に抱え上げられてしまった。

足場を失った陳依依は必死にもがくばかり。王博は片手で陳依依の腰をしっかりと抑え、もう一方の手で弾力のある丸みを帯びたお尻を軽く叩きながら言った。「おいおい、陳お嬢さん、僕は李王博だよ。狼なんかじゃない。もう暴れるのはやめてくれよ!」

「あっ、王博なの!」陳依依はようやく我に返った。結局、自分が千思万考していた"狼"だったのだ。...