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51話

一方では、劉思涵が部屋に入るとすぐに、見慣れた声が聞こえてきた。それは母親の部屋から漏れ出る声だった。特にここ数日、母は何かに取り憑かれたように、毎日帰宅するたびにこの種の声が聞こえてくるのだ。

昨夜ようやく、劉思涵は我慢できずに母親の様子を覗き見てしまった。そしてその声を上げる時、母は王博の名前ばかりを呼んでいることを知ったのだ。

最初は腹が立ったが、すぐに母親が苦労して自分を育ててくれたことを思い出した。自分は母親に恩返しをしなければならないと感じ、だからこそ先ほど王博に頼み事をしたのだった。

部屋からの声が大きくなるのを聞きながら、劉思涵は母親の寝室のドアの外で服を脱ぎ捨てた。そし...