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302話

「残念ながら時間が許さなくて」林暮雪はティッシュを数枚取り出し、下の方を拭き取った。長い間迷った末、ようやく黒いレースの下着セットに目が留まり、それを身に纏うと、鏡の前でいくつか艶めかしいポーズを取ってみた。今夜はきっと従弟を虜にできると確信して、やっと夜に着る服を選び始めた。

「義姉さん!」ドアが開き、王博が入ってきた。林暮雪は慌てて要所を隠しながら小声で言った。「どうして入ってきたの?早く出て行って!」

体が震えていた。王博に見られていることで林暮雪は居た堪れない気分だった。しかも彼女は先ほど自慰行為をしたばかりで、王博に何か察知されるのではないかと心配していた。

「今夜どんな服を着...