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156話

「ナンパもその一つだけど、王博は確かに臨海大学を受験したいと思っていた。

「720点!」仟柔の声はやはり小さかった。

それを聞いて、王博は口角を引きつらせた。彼女が冗談を言っているのでなければ、本物の学業優秀者だ!

「すごいな!」結局彼はそれしか言葉が出なかった。

静かな廊下で、二人は一階一階と登っていく。仟柔は小さく口を開けて息を荒くしていた。後ろの王博は彼女から漂う香りを嗅ぎながら、微かに揺れる彼女の後ろ姿を眺め、とても幸せだった。

だがこういう時間はいつも短い。二人はすぐに四階に着き、数歩歩くと、仟柔は一つの寮の部屋の前で立ち止まり、真っ赤な顔で王博に言った。「後輩くん、ありがとう。あと...