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7話

ドアが半開きになっていて、その物音に好奇心をそそられた彼は、思わずドアの隙間から覗き込んだ。

普段は優雅で冷たい大物が、ベッドの上で、傲慢な雄ライオンのように強く、下の女を完全に押さえつけているのが見えた。

彼は女に視線を留めることなく、目に映るのはいつもと全く違う大物の姿だけだった。

大物は服を半分開き、完全に脱ぎ去ることもなく、欲望に支配されているようでありながら、欲望で他人を支配する者のようだった。

見るからに、色気が溢れていた。

部下は部屋で眠れず、バスローブを羽織って外に出た。

長い廊下は薄暗く、壁の照明がいくつか点いていて、廊下の突き当たりにある大物の部屋の前には二人の...