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363話

「姜帆は溜息をつきながら思わず尋ねた。「あの誰だかさんはA**部隊に射殺されたんじゃなかったのか?なんでまだこんなにテロリストがいるんだ?」

「テロリストもあの一派だけじゃないさ。人の心は何より険しいもんだ。何が起きても大げさに驚くことはないよ」と二哥は手を広げて言った。

姜帆は舌を打ちながら感心した。トラックの運転手なのに、人生観がこんなに高尚なのか。

どんな場合でも、戦争は聞けば熱血沸き立つものだが、実際には人々は戦争の醜さと残酷さという本質を見落としがちだ。民の離散、戦時下の困窮は、勝利の光に隠されてしまう。

戦争の残酷さを目の当たりにしてこそ、その苦しみがどれほどのものか分かる...