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61話

この時、女帝と炎夏も京城に戻っていた。女帝は少し悲しげに尋ねた。

「この寒国はまだ守り抜けるのかしら?」

炎夏は女帝の手をぎゅっと握りしめ、真剣な眼差しで見つめた。

「必ず守れると信じてください…」

女帝は苦笑し、目はなおも繁栄する京城を見つめていた。まるでそれがいつ消えてしまうかのように。

「戦場であの子たちが私たちを守るために包囲されてしまったのよね。今頃は…死んでいるかもしれない。私は今…」女帝はそう言いながら、ゆっくりと膝をついて顔を両膝の間に埋めた。炎夏の前でだけ、彼女は自分のもう一つの面を見せることができた。

炎夏はため息をつき、同じように膝をついて女帝の背中をポンポンと叩...