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967話

「おいおい、この件は大事といえば大事だし、小さいことと言えば小さいことだが、要するにヤッただけの話だろう?だが、うちの茹雲は節操を通してきた女だ。もう男と関わりを持つことは許されん。さもなければ、うちの家風にも良くないし、評判はさらに悪くなる。大彪が言うには、この若造の父親は大軍の上司だそうだ。我が安家は百年以上の歴史があるが、大軍のような高官は出したことがない。忠さんもこの件を大ごとにしたくはないが、この若者と茹雲は縁を切らねばならん。もう二度と一緒になるわけにはいかんのだ」

「わかりました、忠おじさん。どうすべきか理解しました。俊博と茹雲おばさんが関わり合うことはもう許しません。すぐに彼...