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632話

「あいつ、三番目のやつ、急いで地面から棒を拾い上げようとしたんだが、手を伸ばした瞬間、どこからともなく石が飛んできて、手首に直撃したんだ。痛みで顔をしかめ、『あっ』と声を上げて、手が上がらなくなった」

「どうした、三番?」一人の若者が驚いて尋ねた。

「大哥、二哥、あいつらには裏で助っ人がいるぞ。気をつけろ!」そいつは慌てて答え、辺りを見回した。

他の二人が警戒を強めようとした矢先、闇の中から小さな石ころがいくつも飛んできて、彼らの目に命中した。二人は思わず手にした短剣を落とし、「三番、早く逃げるぞ!このクソ尼寺には腕利きがいるんだ」と叫んだ。

言い終わるや否や、静心と静慈など構わず、足を速めて...