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432話

「大壮兄さん、ここの環境はこんな感じなんです。でも、この畳は人が寝られるし、南の方の気候は暑いから、普段は布団もかけずに寝てるんです。横になる場所があれば数時間は過ごせるし、何とか数日は凌げると思います。ホテルに泊まるなら、一つは遠いこと、工場に秀児さんを訪ねるのも不便だし、私からの連絡も取りにくいです。それにホテルはとても高いし、私たちは山の人間ですから、我慢できるところは我慢しましょう!どうするかは大壮兄さん次第ですけど」

「じゃあ、普段はどうやってお風呂に入るの?」安大壮は笑いながら尋ねた。どこでお風呂に入れるのか想像できなかったからだ。この辺りの気候では毎日入浴しないと過ごせない。

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