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2395話

しかし、念のため、安大壮はまず塀の周りを一周し、最適だと判断した地点で跳躍、軽々と塀の上に着地した。そして鳩返りのように護柵を乗り越え、敷地内に降り立った。

多少の物音はしたものの、第二の防護壁までは距離があり、深夜ということもあって、ほとんどの人間は熟睡か疲労状態にあるため、発見される心配はなさそうだった。

百メートルほど進むと、第二の防護壁が見えてきた。安大壮は灯りを確認した。数十メートルごとに明かりがあり、人の動きも見える。安大壮は音もなく監視所に近づいた。二人の警備員が銃を持って立っているが、すでに疲労状態で、あくびをしている。

安大壮は別の監視所にも忍び寄ってみたが、状況は同じ...