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1925話

「だから、アロメの玉のような手が彼の英雄の剣を握らずにはいられなかった時、安大壮が適切な反応をしないのは紳士失格というもの。男は受け身すぎてはいけない。こういう時こそ、男から攻めるべきだ」

そう思った安大壮は、アロメをぐいと引き寄せた。彼女はそこでようやく我に返り、自分が思わず取った行動が新しい義理の息子に行動を起こさせたことに気づいた。しかも、皆の目の前でだ。慌ててアロメは安大壮を押し返そうとした。

彼女は先ほどの衝動を後悔し始めていた。まさか自分が新しい義理の息子のものを握るなんて思ってもいなかった。これが夫のムセフに知られたら、殺されてしまうのではないか?そう思うほど彼女は恐怖に駆ら...