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1901話

「それから、イワンカとこの原住民の娘を連れてその場を後にした。

その時、安大壮の腹がぐうぐうと鳴り続け、自分がまだ朝食を摂っていないことに気づいた。さっきはこの野生児を片付けて、一発かまして、それから野イチゴでも食べて、身軽になって沼地を渡るつもりだった。だが、まさかこんな事態に遭遇するとは。包囲されたかと思えば、野狼に追われるし。

幸い、すべては無事に切り抜けられた。

実際、彼だけでなく、イワンカも原住民の娘も空腹と喉の渇きに苦しんでいた。そこで三人は沼地の岸に沿って野イチゴや食べられる獲物を探し続けた。安大壮は昨晩の焼いた狼の足を持ってこなかったことを後悔していた。もし持ってきていれ...