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1100話

ドアが開き、がっしりとした体格の端正な中年男性が入り口に立っていた。艶やかな髪をした彼は中に目をやり、安大壮を見つけると、満面の笑みで尋ねた。

「あなたが俊博のお兄さんの大壮さんですね？」

そう言いながら、彼は部屋に足を踏み入れた。

「はい、はい、趙社長、こちらが王社長のお兄さんの安大壮さんです。今日は二人ともエレベーターで驚かされちゃって、まだエレベーター会社の人に責任を取らせていないんですよ！」

莫蘭は恥ずかしそうに言った。

趙棟梁は軽く微笑んだ。

「これも偶然ですね。お二人とも無事で何よりです。莫蘭、お茶を入れてくれないか。大壮さんとゆっくり話したいんだ。前回来た時はお会いできなかっ...