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676話

それは、ほんのりと浮かぶぼんやりとした人影だった。虚空から現れたその姿は、まるで幻のような映像のようで、テーブルの上空に浮かんでいた。冷たい声がその口から漏れ出た。

「我は天霊宗の三長老なり。汝は王家の何人の後なるや？」

声が響くにつれ、その幻のような人影はわずかに鮮明になっていった。ぼんやりと見えてきたのは、白髪白髭の道袍を身にまとった老人の姿。彼は顔を下げ、王欣を見つめていた。

まさか映像のような存在に自分が見えているとは思わず、王欣は驚いて身を震わせた。彼女は隣の李大宝に目を向け、彼が頷くのを見て、ようやく唾を一つ飲み込み、心の恐怖を抑えながら口を開いた。「わ...私は王家の当主、...