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615話

木が高く伸びれば風に折られる。杨老がいくら李大宝を重用しようとも、彼の真の身分は神剣部隊の上級幹部。どんな事態でも、どんな人物に対しても、彼は常に神剣部隊の立場から物事を見るのだ。目の前の李大宝はもはや「人材」という言葉だけでは表現できない存在となっていた。もし他が別の勢力に取り込まれれば、その結果は想像を絶するものになるだろう!

杨老の厳しい表情を見て、李大宝も一時黙り込んだ。神剣部隊の者たちは何度も彼に入隊を勧めてきたが、様々な事情から、李大宝は心の奥底で神剣部隊に対する抵抗感を抱くようになっていた。

だが今、杨老がここまで言い切った以上、李大宝にもはや言い訳の余地はなかった。彼は胸の...