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569話

「姜弁護士は自分の携帯を使わず、手近にあった譚堯のデスクの電話を取り上げた……

これを見た譚堯は、心臓がほとんど飛び出しそうなほど驚いた。これは……もしこの電話で掛けたら……それこそ……それこそ……

「もしもし、余産卸売有限会社の張社長でしょうか?はい、そうです、私は譚マネージャーのアシスタントですが、一つお聞きしたいことがあって……九日にあなたの会社に出した注文覚えていますか?」

姜弁護士はさらりと言い終えると、指を伸ばしてオフィスフォンのスピーカー機能を押した。電話の向こうの声は、オフィスにいる全員が聞こえるようになった……

「あぁ……あなたは譚マネージャー...