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56話

どれだけの時間が経ったのだろう、二人はようやく離れ、李大宝は趙香梅を抱きかかえて浴室の床に座り、優しく囁いた。「お姉さん、気持ち良かった?」

趙香梅は頬を赤らめながら、小さく頷いた。「大宝、姉さん、あなたがこんなに凄いなんて知らなかったわ」

李大宝は微笑みながら、趙香梅の髪を優しく撫でた。「お姉さん、旦那さんが家にいないんだから、女一人で生きていくのは簡単じゃない。これからなにかあったら、必ず俺がお姉さんを助けるから」

ところが、李大宝のその言葉を聞いた途端、趙香梅の表情が一変した。彼女は手のひらで李大宝を強く押しのけ、立ち上がった。

突然押しのけられた李大宝は呆気にとられた。お姉さん...