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485話

顔を上げて見ると、道端に停めてあったバイクの前に立っている警官が、なんと李大宝の知っている人物だった!

他ならぬ、以前何度か接触のあった王放だったのだ。

彼はヘルメットを抱えてバイクから降り、表情は淡々としていた。窓越しに車内の李大宝を見つめ、その眼差しには何とも言えない複雑な色が宿っていた。「李大宝、降りてこないのか?」

王放の冷淡な口調に、李大宝は胸の内で不快感を覚えた。ふざけんな、てめぇに降りろって言われたからって降りなきゃならねぇのかよ?ところが助手席の運転手が唾を飲み込みながら声を上げた。「呉...呉さん、あの警官が降りるように言ってますよ」

李大宝は顔を少し曇らせた。心の中では王放...