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373話

「犯人が誰だか分かったよ」李大宝は淡々と微笑みながら言った。

その言葉を聞いて、王放は一瞬固まってしまった。この小僧が犯人を知っているだと?

慌てて振り向き、李大宝を見据えて尋ねた。「誰だ?」

李大宝は微笑んで、ボロボロのパトカーを指さした。「まずは彼らに戻って小剛の件を解決させてくれ。それから俺について来てくれ。できれば町の派出所の警察官も全員呼んだ方がいい」

王放は眉をひそめたが、よく考えてみれば、李大宝の言うことは確かに理にかなっていた。たとえ李大宝が自分の推理で犯人の身元を知ったとしても、有罪にするには確固たる証拠が必要だ。そして小剛と彼の父親こそが唯一の突破口なのだ。

そこで彼は頷き...