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307話

二人の警官も一気に部屋に飛び込んできて、みんなが李大宝を引き離し、小芸の治療を止めさせようとした瞬間、傍らで葉茹芯がやや弱々しく言った。「彼に...試させてみましょう」

小芸の直系の親族は誰もここにいなかったが、葉茹芯だけは彼女の親戚と言える存在だった。今、葉茹芯が口を開いたことで、二人の警官と医師たちは一瞬固まり、もう何も言わなくなった。

側にいた王副院長は顔を曇らせ、冷たく言った。「葉さん、包帯を巻く時点で問題が起きたのに、また彼に治療させるなんて。もし何か問題が起きても、当院は一切責任を負いませんよ」

葉茹芯は首を振り、李大宝の逞しい背中を見つめた。彼女の心にもかすかな希望が湧き上...