Read with BonusRead with Bonus

260話

「もしかして……これは内丹?!」

内丹、それは伝説の中にしか存在しないものだ。陰陽宝典にさえ、ほんの一言触れられているだけで、自ら修行して妖怪となった者の体内に生成される丹だという。この内丹は妖怪自身の玄気を吸収し、外界の日月の精華と結合して、日に日に成長し、修行者にとって大いに滋養となるもの……

だが、くそっ、こんなものは妖怪の体内にしかないはずだ。まさか俺様が妖怪になったとでも言うのか?

李大宝は考えれば考えるほど不可解に思え、ついには諦めたように首を振り、そんな考えを頭から振り払った。

「ふざけるな!これが内丹なわけがない。俺様は人間だ、どうして内丹なんかあるわけがない!」

丹田...