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86話

翻日后、点滴を終えた私はもう一度医者に休暇を願い出た。身支度を整えてから再びあの学校へ向かう。前回の感覚を頼りに、あの寮の建物の近くまで来て、長椅子に腰掛けた。フェイフェイの妹にどうやって接触すればいいか、心の中で考えを巡らせる。

時間が一分一秒と過ぎていく。傍らを女子学生たちが二人三人と通り過ぎていくが、あの女の子の姿はまだ見えない。これでは焦りが募るばかりだ。こうしてただ待っているだけでは埒が明かない。学校はそれほど大きくないとはいえ、人を探すとなると海の中から針を探すようなものだ。誰かに案内されなければ、そう簡単には見つからないだろう。

「お兄さん、誰か待ってるの?」

考え事をして...