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325話

「おい、お前……」と声をかけようとした瞬間、もう一人のポニーテールに口を塞がれた。この時になって思い知った。先ほどの考えはあまりにも悲しいほど甘かった。あの「妹」と呼ばれる子は、てっきり上品なタイプだと思い込んでいたが、今やっと気づいた。この二人は同じ型から生み出されたようなものだ。

そうだ、なぜ気づかなかったんだ。この服装、そして眼鏡の下に隠れた顔立ち。この二人は双子じゃないか!なぜ早く気づかなかったんだろう?

はぁ、やはり美女を前にすると冷静さを失うものだ。先ほどは頭がそこまで回らなかった。ただ、なぜ彼女たちが私のスマホを奪い、口を塞いで話させないのか理解できない。

正直、手にしたバ...