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322話

「もうろうとしていた私は、張川の手から一束の物を受け取り、必死で舌をまっすぐにして言った。「川…川兄、なんでこれが必要だって知ってたの?占いとか出来るの?」

「はっはっ、兄弟、お前の兄貴は少なくともお前より数年は社会に揉まれてきたんだ、こんなことぐらい分かるさ」張川はくすくす笑いながら言った。「以前、俺のところにこれを求めてきた奴は何人もいたんだ。他の特技はないが、兄貴の俺はこれぐらいはきちんとやってやれるさ」

「あ、ああ、ありがとう、川兄。今度、今度俺がおごるよ」胃の中が波打つような感覚に襲われ、さっき飲んだ魚のスープがすぐにも上がってきそうだった。その場で別れを告げることにした。

「...