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244話

ズボンを上げながら、手に持っていた薬酒の瓶をゴミ箱に投げ捨てた。

「くそっ、これからもう男として機能しなくなるなんて、こんなもの持っていても何の役に立つんだ?」

だが、ベルトを締め終わった後で、俺は後悔した。くそ、もしかしたらいつか使えるようになるかもしれない。この薬、使ったことはないけど、噂では闇市でそれなりの値段がつくらしい。自分で使えなくても、誰かの役に立つかもしれないのに、こうして捨ててしまうのはもったいない気がする。

歯を食いしばって、やはり拾い上げることにした。幸い、ゴミ箱の中は比較的きれいで、変なものは入っていなかった。どうやらこの掃除を担当している二人の清掃員はちゃんと仕事を...