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24話

私は携帯を取り出して彼女に電話をかけようとしたが、彼女の携帯がまだテーブルの上にあることに気づいた。

ああ、どうしたものか?オフィスを見回しても、人が隠れられるような場所はない。ダメだ、人が隠れられて、かつオフィスが見える場所を見つけなければ。

そうだ、盼盼はもしかしてトイレに行ったのかもしれない。ならば階段に上がれば、そこなら隠れることもできるし、こちらの様子も見られる。

忍び足で二階と三階の間の位置まで上がると、息を殺してそこにしゃがみ込み、オフィスのドアをじっと見つめながら、携帯もマナーモードに切り替えた。

階段の中は静かで、自分の心臓がドキドキと乱れて鳴る音だけが聞こえる。盼盼...