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208話

「川兄貴、どういう意味だ?」私の心臓が一気に引き締まった。

今では、私はますます張川という人物を読み切れなくなっていた。一体どんな人間なのか分からない。

「はは、別に何も。ただ兄弟と酒でも飲みたいと思ってね。俺を千里も離れたところに置き去りにして、自分たちだけ新幹線で帰るなんて、ちょっと筋が通らないだろう?」張川はくすくす笑いながら言った。

受話器越しでさえ、その声に漂う不気味さが伝わってきた。

言うまでもなく、今の彼はかなり機嫌が悪いのだろう。

「今どこにいる?」私は歯を食いしばって尋ねた。彼のこの一件は避けては通れないことは分かっている。隠れているよりも、彼の瓢箪の中に何が入っている...