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168話

事が常ならざれば妖あり。私は少しも興奮するどころか、逆に不吉な予感が胸に押し寄せてきた。すぐに立ち上がろうとしたが、思いがけないことに李総はすでに足を伸ばして私の腰に絡め、もう一方の足まで私の太ももの上で軽く撫で回していたのだ。

くそっ、こんな誘惑に誰が耐えられようか。今や彼女の両脚の間に押し当てられている部分が急速に膨張していくのを明確に感じ、まるで雲を突き抜け九万里の彼方へ飛び立つような衝動に駆られていた。

「どうしたの?怖くなった?」耳元に顔を寄せ、李総は囁くように言った。艶めかしい舌で私の耳たぶを舐めながら「さっきは誰が『小虫の凄さを味わわせてやる』なんて言ったのに、今になって怖気...