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126話

自分の震える太ももを強く摘んで、必死に我に返ろうとした。それから腰を低くして花火の位置へと移動した。震える手でライターを取り出し、その中の一つに火をつけると、向こうで足場を組んでいる連中に向けた。

花火は夜空に鮮やかに咲き乱れ、闇の中で一際目を引いた。

これは明らかに彼らが予想していなかったことだった。ドンという音の後、連中は一瞬呆然としていた。だが、すぐに反応し、それぞれ適当な位置に散った。しかし私は悲惨だった。あの花火の反動を考慮して、すべてをしっかりと固定していたのだ。そしてこれがまさに欠点となった。相手は動くことができるのに、花火の向きは変えられないのだ。だから、立て続けに何発も点...