男妾

22話

「広和楼は夜になると本当に賑やかになるね。入り口の大きなポスターには姉さんの写真が貼られていて、「露蘭春」という三文字が非常に目立っている。その隣にもう一枚の写真があって、舞台衣装を着た女性で、「小月菊」と書かれている。

その女性を見ると、私より二つほど年上くらいの様子で、決して不細工ではない。大力兄さんを見ると、姉さんの写真をじっと見つめていて、その呆然とした様子が本当に面白い。

「大力兄さん、早く中に入りましょう。姉さんはもうすぐ舞台を降りるはずです」

「ああ、ああ」大力兄さんは慌てて返事をして、恥ずかしそうに我に返った。

大力兄さんは今まで一度も劇場に入ったことがなかった。お金を...