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21話

夜になり、布団の中で、私は油灯を灯して本を読んでいた。衛苒は私の横に腹ばいになって、私を見つめていた。

「お兄ちゃん、朝歌ってた越劇すごく綺麗だったよ。どんなお話なの?」

「賈宝玉と林黛玉の恋物語だよ。林黛玉は幼い頃から宝玉の家で過ごして、二人は幼馴染として一緒に育って、とても仲が良かったんだ。このシーンは宝玉が宝釵と遊んでいたせいで、黛玉が怒って口を利かなくなって、宝玉が彼女に弁解しに行くところなんだ」

「あっ、幼い頃から一緒に育ったの?わかるよ、お兄ちゃんと私みたいだね」衛苒は輝く大きな瞳で私を見つめた。

「そうだね、僕たちと同じだね」私はうなずいた。

「どうして黛玉は宝玉が宝釵...