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595話

顧小珺のしなやかな後ろ姿を見送り、彼女が見えなくなるまで目を離せなかった。

ようやく視線を戻すと、強兄貴はこんな艶福があるのに、俺のあの貧乏人の女の方が強兄貴のより美人だなんて、世の中どうなってるんだ!

張軍は張成をじっと見つめた。この張成の色気むんむんの様子、どうして同性愛者なんかであり得るだろうか?

どうやら、俺と趙楠は確かに誰かに騙されたのかもしれない。

まさか本当に俺自身が...?

「お前、さっき言ってたな。俺がここに来てすぐ女性社員に手を出したって。しかも一人じゃなくて、みんな美人だって」張軍は張成が顧小珺を見送る視線を遮るように言った。

「そうですよ!強兄貴!やっと信じてくれ...