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571話

「自分の男を奪うのは構わないわ。どうせ役立たずだし、私も捨てるつもりだったし!

でも私のお金を奪うのは許せないわ!

この会社、私だって尽くしてきたのよ。何もしない小僧が、あの腰抜け男と一緒に楽をしようっていうの?」

楚琳の不倫現場押さえ込み作戦は、この昼から始まった。特に張軍が出ていくとき、彼女は直感的に浮気の匂いを嗅ぎ取っていた。

空振り

会社の昼休みは静まり返っていた。楚琳は受付から張軍のオフィスまで静かに一回りしたが何も得られず、帰ろうとしたところ、休憩室を通りかかった時、以前噂で聞いたその休憩室でよく艶かしい光景が繰り広げられるという話を思い出し、そっと足音を忍ばせて入っていった...