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527話

「はい、あげるよ!」私は携帯を張成に渡した。「じゃあ約束だぞ、ゆっくり口説いてくれよ。この子は俺が送っていくから?」

「任せろよ!お前の言う通りにするさ」張成は嬉しそうに携帯を両手で持ち、私が立ち去るのを見送った。

張成よ、俺がお前を陥れても恨むなよ!

君子は器の小さな者にあらず、毒なくして丈夫たり得ず!それに、先に俺を脅したのはお前だろ!

てめぇを会社から追い出してやる、そうしなきゃ今後も誰かが俺の部下に手を出すことになる。

そう考えながら、私は急いで車に乗り込んだ。この子と二度目の情事を楽しもうと思ったのだが。

だが予想外だったのは、佳佳が張成が去ったのを見るなり、いきなり泣き出...