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408話

その瞬間、彼女の胸と耳はすべて私に支配されていた。心の中で耐えなければと自分に言い聞かせていても、その異様な感覚に彼女は思わず甘く艶めかしい吐息を漏らしてしまう。

「顧若彤、俺があなたの友人に似てるって言ったけど、その友人ってあなたの元恋人なんじゃないの?俺を何も知らない純情な少年だと思わないでくれよ」

その言葉を聞いた顧若彤はもはや平静を保てず、異様な快感を必死に堪えながら、少し震える声で言った。「な、何を言ってるの!私に恋人なんていないわよ!」

「最後のチャンスよ。今すぐ私から離れなさい。さもないと——あっ!そんなに強く噛まないで、痛いわ!」

最初は気迫のこもっていた言葉が途中で艶...