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958話

「今回は彼、本当に怒ってるんだ。すごく、すごく怒ってて、もう関係が壊れるレベルまで来てる」

「彼の性格はそういうもので、もし私から先に謝って頭を下げれば、俺たちの間の溝が埋まる可能性は高い。でも、俺から行かなければ、絶対に一言も話しかけてこない。大げさじゃなく、そういう頑固な性格なんだ」

「彼は本当に俺と絶縁する覚悟がある。だからこそ、俺は謝りに来たんだ。あいつは、優しく接すれば応じるけど、強く出ると頑なになる典型的な意地っ張りだ。まあ、これは心の中だけの話で、口に出せるわけないけど」

「兄さん、体の調子はどう？」

トイレから出て、彼を支えながら部屋のソファに座らせた。広々とした部屋に...