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771話

「俺と旭兄貴は餃子みたいに、包囲されちまったな」

「掃除が終わったあと、藏獒は旭兄貴を睨みつけた。『草龍を解放しろ。そうしたら、お前の足を一本だけ残してやることも考えてやる。あるいは、開き直って、ここで草龍を始末するのもいいだろう。その時はお前が逃げ切れるかどうか、自分で確かめるといい』」

「旭兄貴は薄く笑い、横を向いて血の混じった唾を吐き出した。そして大きな口調で言った。『てめぇ、誰に向かって威張ってんだよ?』」

「藏獒は旭兄貴を見て、それから俺を見た。明らかに無駄話をする気はなくなったようで、手を振った。『こいつらを切り刻め。腕一本二万、足一本五万だ』」

「周りにいた若い暴力団の構...