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347話

目の前の光景に、私は髪の毛が逆立つほど驚いた。

彼女の手にはコンパクトなスタンガンが握られ、そこからはパチパチと青白い放電が走っていた。

本能的に腰を曲げて避けようとしたが、やはり一歩遅かった。

「しかもこの腰を曲げた動きが、小麗姉さんの狙いをずらしてしまい、スタンガンは私たちの目の前で、私の急所へと落ちていった」

「終わりだ。大人しく横になっていれば良かった。本来なら体に当てるつもりだったのに、私が位置をずらしたせいで、まさに小麗姉さんが下ろしてきたスタンガンの先が急所に向かってしまった。ジジッ!」

気を失う前、私が聞いた唯一の音はそれだった。

その後、急所から強烈な電流が広がり、瞬く間に全...