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255話

「こちらは顔を出せないから、君に手伝ってもらう必要があるんだ」

「それに、君は彼らと知り合いだろう。否定しても無駄だ。もう『浩兄さん』なんて呼んでるじゃないか。知り合いじゃなければそんな呼び方しないだろう?君が動けば誰も疑わない。針穴カメラを渡すから、リモート接続ポートがついてる。目立たない場所に設置してくれ。映像だけじゃなく音声も必要だ。あとは自分で考えろ」

「君みたいな頭の回る若者なら、どうすればいいか教えなくてもわかるだろう。自分の携帯を通話状態にして、どこかに隠しておいてもいい。音声さえ聞こえればいいんだ」

私がこんなに専門的な話をすると、ウェイターの顔から血の気が引いた。

今...