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1040話

「四角い顔の男が俺の胸を蹴りつけた。走る車に撞かれたような衝撃だった。俺の両足は地面から離れ、後ろのテーブルに向かって吹き飛ばされた。まるで映画のシーンのように、誰かが誰かを蹴り上げて宙に舞わせるあの光景そのものだった。以前から思っていたんだ、あれは大げさすぎると。普通の成人男性なら、どんなに痩せていても50キロ以上はある。一蹴りで人を吹き飛ばすなんて、絶対に不可能だと。」

「今になって初めて気づいた。本当にそんな人間が存在するのだと。」

「誇張でも何でもない。俺はテーブルに激しく叩きつけられ、全身の骨がバラバラになったかのようだった。口の中の血が気管に入り込み、激しく咳き込む。そうして咳...